システム全体を俯瞰して考える必要があります
「何が一番良いのか」というご質問は頻繁に頂く質問なのですが、それに対する回答は、「組み合わせるシステム全てを俯瞰して考える必要があり一律に語れるものではありません」になります。一般的には専門店スタッフ、システムインストーラーなどの専門家による(主に有償の)コンサルティングを受け、はじめて答えを出せるものです。
しかしながらプレーヤー側の仕様として知っていただきたい点がございますので、以下ご説明いたします。
HDMI出力の色空間、色深度について
UDP-203では設計思想上の理由から、オート設定のときに一般的なHDMI2.0 18Gbps入力対応テレビに対してYCbCr 4:4:4で出力されます。UHD Blu-rayは色信号が削減された状態であるYCbCr 4:2:0の信号で記録されておりますが、これを復元する必要があります。一般的にはYCbCr 4:4:4とするのが望ましいのですが、接続先の機器によってはオート設定の状態ではそのようにならないこともあるため、より色信号の復元処理をプレーヤーに行わせたいと考える場合には、YCbCr 4:4:4固定設定としてください。
また、色深度についてはオート設定では接続機器がDeep Color対応であればなるべく高ビットで出そうとします。基本的にはオート設定のままで問題ありません。
ただし、HDMI2.0で策定されている帯域幅の上限である18Gbpsに対し、60p収録作品では上限を超える状況があり、固定設定としていても色深度設定がオートの場合は色深度が優先され、YCbCr 4:2:2 / 12bit 等々に自動調整されます。このような場合には色深度設定を8bitなど固定にすればYCbCr 4:4:4で出力可能ですが色深度情報を重視すべきため推奨される設定ではありません。
オーディオDACのフィルタ特性設定について
UDP-203では旭化成エレクトロニクス株式会社のAK4458VNが登載され、前世代のプレーヤーと比べて飛躍的に音質が向上しています。このDACには内臓デジタルフィルターを切り替える機能があり、プレーヤーでは「フィルタ特性」という項目で選択可能になっています。
デジタルフィルタはDACには必ず存在するものであり、ある意味ブランドの音色傾向などを印象づけている要因とも言えますが、一般的にイコライザーと呼ばれるような音質調整機能とは異なり「どれを選べばどのような音がするか」は一概に語れないものです。デフォルトではSharp Roll-offが選択されておりますが、試聴によってご判断いただき、お好みでお選びください。
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